ある日、保育園の手洗い場で立ちすくむ4歳の女の子がいました。「どうしたの?」と聞くと「手が洗えない」と言うのです。よく話を聞くと、女の子の腕は重ね着でパンパンになっており、腕まくりができなかったようでした。
一緒に着替えに行くと、下着1枚、ヒートテックをサイズ違いでなんと4枚も着ていたのでした。その上にトレーナー上着ときたらもう、身動きがとれません。確かに真冬真っ只中の季節ではありましたが、やはりこれでは、本来育つはずの体温調節機能はどうなるのでしょうか。
子どもたちが体温調節しやすい、そして動きやすい洋服の枚数を解説いたします。
洋服選びのポイント
- 服を選ぶ基本のルール
- 着脱が簡単な服を着せる。動き回る日は調整できるように。
- 汗をかきやすいので着せ込むよりは着脱できるものを!
- 季節別の服装例
- 春秋:重ね着で温度調節しやすい服を選ぶ。
- 夏:汗を吸いやすい素材で、涼しさ重視。
- 冬:薄手の重ね着で動きやすさを確保。
- 服装選びのコツ
- 子どもの手足や首元の温かさをチェックして調整。
- 便利アイテム
- 腹巻やカーディガンなど季節ごとに役立つ服や小物
具体的な着用例
春・秋(15~20℃)
- 下着(肌着)1枚
- 長袖シャツやロンT1枚
- カーディガンや薄手のジャンパーなど1枚
朝晩の冷え込みに備えて、重ね着で調整できる服を選びます。
夏(25℃以上)
- 吸湿性のある薄手の下着(肌着)1枚
- 半袖シャツ1枚
暑い日は肌着1枚で過ごしてもOKですが、冷房が効いた部屋では薄手の羽織物を用意すると安心です。
冬(10℃以下)
- 下着(肌着)1枚
- 長袖シャツ1枚
- セーターやトレーナー1枚
- 上着、防寒着
基本的に子どもたちは暑がりなことが多いですが、一枚着脱簡単なものを着ていると温度調節が楽になるかもしれません。子どもたちは今、汗をかく機能が育っているところです。空調管理がされている室内にずっといることは自律神経や発汗機能の発達の観点でもあまり好ましくありません。
寒い時も外でたくさん遊んで、暑い時も無理のない範囲で思いっきり汗をかいて過ごしてほしいなと思います。
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